線装本というのをご存知でしょうか?
日本、中国、朝鮮半島などの古い書物で、糸で閉じられた本をそのように言うようです。
各国で閉じ方が違うので、日本のものは和装本とも言います。
私は篆刻(書道の一分野)を習っているのですが、ほかの書道芸術と違い、いろいろと手先を使う作業も習います。
今回も篆刻教室での特別講習で線装本の中とじを習ってきました。
古いお経やお寺の縁起書(歴史書)、お祖師さま方(昔の偉いお坊さん)の本などは、この線装本で閉じられています。
当寺にも痛みの激しいものがあるので、これらを自分で修復できるようになればと思い参加しました。
今回は中とじなので、表紙をつけて糸で閉じる前の状態まで仕上げて、裁断に出すまでが作業です。
100ページほどの本に穴をあけるのも、10冊以上立て続けに行うと汗をかくほどの、ちょっとした重労働でした。
一緒に参加した男性。
ご自分の本に一生懸命穴をあける様子が、遊びに夢中になっている少年のようでした。
こういうことが、いい気分転換になるのでしょうね。