空梅雨でしたが、やっと雨がこぼれてきました。
やはり、当たり前に季節が進むというのが一番安心です。
本日は、6月の定例坐禅会が行ないました。
ご参加頂いた皆様、本日は何かと騒がしく、私の話も支離滅裂に終わったような気がして申し訳なく思っています。
一つお断りを。
当寺の隣に大きな看板が出ており、坐禅会の案内が書かれていますが、当寺の坐禅会とは一切関係がございません。
「南海禅会」という団体が行っている人間禅という修業の場です。
私のような出家者が指導を行っているわけではなく、在家の方々が主体となって行っている坐禅会のようです。曹洞宗や臨済宗などの伝統仏教教団が行っている坐禅会ではないので、私にはどのような坐禅会なのか分かりかねますので、お尋ね頂きましてもお答えできません。
今回の坐禅会にも、このお隣の坐禅会を体験しに来たつもりで、当寺へ入ってこられたご家族がいらっしゃいました。
違う場所へ入ってきていることをご説明し、お隣へ行って頂きました。
きちんと対応してもらえたのでしょうか?少々不安が残りましたが・・・
バタバタとした受付が終わり、初心者講習を始めてまもなく・・・境内から「ガラガラガッシャン」という何かが壊れる(割れる)音。
境内の水子地蔵さんの香炉台を、何者かが倒して壊してしまいました。
水子地蔵さんには、よく子供連れの親御さんがお参りにおいでですので、まさか子供さんが怪我でもしていないかと心配になりましたが、これを倒した人物は、日頃水子地蔵さんのお供え物をコッソリと盗んでいく人物。
いよいよお地蔵さんの罰が当たって、物取りの現場を押さえられてしまいました。
こんなにバタバタとした始まり方の坐禅会は初めてです。
「自受用三昧」のお話しもそこそこに、早速坐って頂きました。
今回の参加は、8人。
当初20人ほどの予定だったのですが、様々な理由で欠席者が出たり、間違って入ってこられたり・・・ただし、これくらいが指導の行き届く、ちょうど良い人数です。
この角度から見てみると、頭の向きが気になります。
皆さんあごを引いて、背筋をまっすぐしているつもりなのですが、脳天が斜め上を向いています。
頭はまっすぐしているつもりなんですが、背筋が猫背気味なので、あごを引くと脳天が斜め上を向いてしまいます。
初参加の方々。
左側の男性は猫背傾向が強く、ご自身の楽な姿勢で固定する癖が強いように思いました。
真ん中の女性は・・・・檀家さん。たまたま誘われて坐禅会に参加してみたら、菩提寺だったということです。偶然なのか必然なのか。
でも、割と姿勢も決まってましたし、初めてにしてはなかなかの坐相でした。
是非ともお続け下さい。足の痛いのは慣れます。

こちらも初めての方々。
左の女性はなかなかの坐り具合で、見ていて長く続けられそうな気配がありました。
ただ、腹式呼吸を意識しすぎたか、肩で息をしている場面も。
もう少しとらわれることなく、楽に呼吸をして下さい。
右の女性は、後ろ姿が観音様のような・・・少し背骨がS字に湾曲しているので、長時間の坐禅はしんどいかもしれません。お風呂上がりなどの体が温もった時に少しの時間からでいいので、坐ってみて下さい。しばらくすると湾曲もましになっているはずです。

こちら男性二人。
左の方は初めての方。
姿勢も足の組み方も堂に入った感じなのですが、揺れていました。
雑念でしょうか?痛みでしょうか?
何にせよ、たった一度の坐禅では、何も分からないと思いますので、お続け下さい。
お続け頂けば、割とすぐに決まった坐相になるような素養があるとお見受けしました。
右側の男性は、いつも自転車で40分かけて隣の市からおいで頂いてます。
そして、毎日坐禅を欠かさず続けているとのこと。
その成果やいかに? ちょっと右肩が上がっていましたね。

こちらのお二人は、いつも遠方から車でおいでです。
そしていつも初心者ですと仰ってますが、そろそろ中級者の仲間入りではないでしょうか。
今回25分の坐禅をして頂きましたが、姿勢の崩れも小さく、右側の方は腰も入っていてとても安定感がありました。
左の方も始めた当初に比べると、とても様になっております。
このお二人は、そろそろ30分以上の坐禅が組めるのではないかと楽しみにしています。

中庸を保つ・・・興奮する、極度に落ち込む、気分の乱高下、このような制御しがたい人間の神経作用をバランスよく保って生活する。そのための鍛錬の一つが坐禅です。
特に呼吸法が肝心ではありますが、意識しすぎてそれに囚われすぎると姿勢が崩れてしまいせっかくの呼吸が台無しになります。
一朝一夕には身につきませんが、その過程を楽しむこともまた「自受用三昧」です。
次回の坐禅会は、希望者が有る場合のみの開催となります。
(メール配信希望の方にも、特にご案内は致しません。)
7月10日(水) 午後6時から 「 夜 坐 」 ひたすらに坐るのみ。

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