daihouzan について

和歌山市の寺町通りにある「大宝山恵運寺」です。 日々の徒然、行事のご案内等を発信いたします。

十王仏、第1次修復完了

皆様方に御協力頂き、修復を進めていた十王仏の十体全てが、第1次修復を終え帰山致しました。

手や足どころか、頭部も欠損した状態の宋帝王

修理を終えた宋帝王。
手や裾が復元され、持物の筆も再現されました。
脚部も割れがひどく、分離していましたが、きちんと一体化されています。

後頭部の欠損が特にひどく、痛々しいお姿でした。

きちんと修復され、木目まで再現されています。
仏師の技術の高さでしょうか。

閻魔王としてお祀りしていた仏像は、自立することもままならない状態でした。

修復後は、もちろん自立でき手足の欠損が再現され、持物をきちんと携えています。
凜々しいお姿となりました。

今回の修復では古色仕上げを選びました。
一見すると、どこを修復したかわからない部分もありますが、戦時中に仏像を守るため苦渋の決断として土中に埋めたその経緯を踏まえ、敢えて刻んだ歴史を醸し出す古色仕上げとしました。
先々代住職が徴兵のため不在の折、寺を守ろうとした祖母の信念を感じます。

修復前の全体像

修復後の全体像。手足など欠損部分が修復されたことで、仏像にも生気が甦りました。
4月26日に入魂法要の予定です。


この修復を通して、仏像一体一体をつぶさに調べ、十王仏の名称や由来など不明だった部分を明確にしました。粗方判明し、初七日の秦広王から三回忌の転輪王まで順に並べております。修復前の配列とは変わっております。

これまでどの仏像がどの王なのかが不明でした。というよりこの10体の仏像がなんなのかもわからないままであった時期がありました。
先代は幼少の頃に、その父である先々代(私からすると祖父)が戦死し、寺の詳細がわからないままに育ち、住職になりました。その後も大変な貧困に悩まされ、先代は副業をしながらも生活をするのがやっとの状態で私を育て、跡取りとしました。
寺の様々な縁起や詳細は、その恩に報いるため、私が修行から帰ってきてから古文書などを繙き、徐々につまびらかにしていきました。
その事業の一つに、この十王仏の謎の解明と修復もありました。

今回皆様にご縁を頂き、修復を進め、様々な謎も解明できました。
未だに解明できていない部分もありますので、今後も更なる修復、復元を継続し、改名していきたいと思っております。続けて御協力、御指導のほど、よろしくお願いいたします。

本来であれば、ひとまずの完成記念に、御寄進頂いた方を本堂に招き、ご参拝頂きたいのではありますが、このご時世でそれもママなりません。ご容赦下さいませ。
コロナ禍が落ち着きましたら、またその機会を設けたいと思います。
しばらくお待ちくださいませ。

十王仏修復完成記念御朱印。先ずは郵送納経にて授与開始。

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皆様からの御浄財を寄付しました。

コロナが蔓延してから都合10回にわたる郵送納経を受付いたしました。
その際、皆様からお寄せ頂いた御浄財と、これまでに行ってきた坐禅会、お寺ヨガでの参加志納を合わせて合計26万円を日本赤十字社へ寄付いたしました。

本日、日本赤十字社和歌山県支部の方が銀色有功章を届けてくれました。
名義は都合上、恵運寺となってますが、皆様御一同様と脳内で差し替えて下さい。
本当に多くの御浄財をありがとうございました。

未だ続くコロナ禍、特に和歌山では罹患者の受け入れ等で日赤病院が大きな役割を果たしてくれています。お勤めの方々も疲労が蓄積されているかと思いますが、日夜精勤され、唯々頭が下がる思いです。

楯だけかと思っていたら、色々頂きました。
皇后陛下雅子さまのお印「ハマナス」の柄が入った紀州塗りのティッシュケースは客殿で使わせて頂きます。

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十王仏の修復を開始しました

当寺本堂に安置されている十王仏

太平洋戦争の最中、焼夷弾の被害に遭わないようにと先々代住職の寺族(私からいうと祖母)が油紙に仏像を包み土中に埋めたため、痛みが激しい状態となっております。
ただ、そうした機転のおかげで十王仏が揃っております。
先々代は、その太平洋戦争に召集されパーシー海峡で戦死いたしました。
住職である祖父が戦争に行き、無住となった寺を命がけで守った祖母。大変な苦労であったことと思います。
長くこの傷んだ状態でお祀りしておりましたが、皆様方のお力添えも有り、ようやく修復できる運びとなりました。

とは言え、全てを一気に修復するのは大変なので、今回は一番傷んでいる2番の宋帝王さまと傷みが一番少ない9番の秦広王さまの2体を修復いたします。

宋帝王さま
両手、頭部の後ろ半分、着衣裾などが欠損。
他に大きなひび割れと脚部の脱落。


秦広王さま
右手、右側着衣裾欠損
ひび割れ多数
一番状態の良い仏像でさえこの状態なので、なかなか大変な道のりです。

今回の修復方法は、キラキラピカピカにするのではなく、現存している経緯を後世に伝えるべく、欠損部分やひび割れなどの修復をし、雰囲気を壊さず古色のまま復元します。
ですから修復が終わった仏像を見ても、どこを直したんですか?という感じかもしれません。
でも、それでいいんです。

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