4月20日
イギリス、スコットランド、アメリカの各地からアントニー・クミンズ氏率いる海外名取流の面々が参拝にお越しになり、本堂にて「名取三十郎正澄」の位牌に手を合わせました。
今回は、ジェームス・ソーイング氏(米国)が現地にて名取流道場を開くという事で、その道場名の命名と今後の発展を祈願するため御参拝になりました。
名取流とは、当寺に眠る「名取家」が興した軍学流派で、中でも平成25年に当寺で墓石や位牌が発見された「名取三十郎正澄」は、日本三大忍術伝書の一つ「正忍記」を著しています。
この書物は、今日の忍術に対するイメージの礎を築く元になったことで知られており、当寺が忍術の聖地として数々の忍術家、忍者愛好家の皆さんが参拝にお越しになる所以です。
かつまた、名取流は紀州藩軍学指南役でもあり、正しい侍の生き様を伝えている書物を多く残している軍学流派でもあります。
彼らは忍術もさることながら、この真の侍の姿に興味を持ちそして学んでいます。
時代劇でチャンバラをする偶像混じりの姿よりも、リアルな侍の姿を追求し、正しい侍の姿を世界に向けて発信しています。
名取三十郎のお墓へも参拝。
ジェームス・ソーイング氏
4月21日には、皆さん九度山駅から高野山金剛峯寺まで江戸時代当時を偲び、名取三十郎も歩いたであろう町石道を徒歩にて7時間かけ登り参拝されました。
4月22日
恵運寺と正忍記を読む会で「第1回 名取流国際交流会」を催しました。
そしてその席上で、ジェームス・ソーイング氏の道場名の発表をし、また当日は彼の誕生日という事でサプライズケーキを進呈。
道場名は「義真館」
真を行うは義を持ってすべし、正しい判断は日頃の鍛錬により鍛えられた中道の精神が必要であり、それを養うための道場という意味合いです。
海外の皆さんに驚かれたのが、誕生日の歌が同じだったこと(笑)
そういえば日本のオリジナルバースデーソングってありましたっけ?
正忍記を読む会 福田会長の折り紙パフォーマンスに大盛り上がり。
アントニー・クミンズ氏からのショート・レクチャー「侍の本当の姿とは」。
甲冑の顎紐一つ作るのにも、詳細な作法のあった侍。
けっして映画やドラマでは語られることのない日本人も知らないような姿を垣間見ることができました。
何せ、パーティーの席上には甲冑が展示されており、雰囲気もバッチリで話も凄みを増していました。
最後はみんなで記念写真。
万国共通の「はい、チーズ」
このブログをアップする4月23日には、海外名取流の面々は、和歌山城にて和歌山市と名取流を世界に広めるための広報活動をしております。上の写真の甲冑を着込んで練り歩いていますので、見つけたら声をかけてください。
アントニー・クミンズ氏は和歌山市観光発信人でもあるので、その責務を果たすため日夜和歌山市の事を考えてくれています。ありがたいことです。合掌。